【要注意】「いきなり運動」について
ダイエットや健康に効果的な運動ですが、準備運動もせずにいきなり始めると、恐ろしい事態を招く結果につながることがあります。
今回は、いきなり運動の危険性とリスクを回避する簡単な準備運動について解説します。
コロナ太り解消に、これから運動を始めようと思っている人は必見です!
恐ろしい事態を招きかねない「いきなり運動」とは
そもそも「いきなり運動」とは、何を指しているのでしょうか。
わかりやすい例を挙げると、次のようなケースです。
- 運動していなかった人がいきなり体を動かす
- 長年ブランクのあった人が、いきなりハードな運動(筋トレ)を開始する
今までほとんど運動をしたことのない人や、運動から遠ざかっていた長年のブランクがある人は、準備体操をせずにいきなり体を動かすと「筋肉」や「関節」に、大きな負担がかかります。
その結果、日常生活に支障をきたすトラブルに見舞われる可能性が高くなります。
さらに、ある程度筋肉のついている人や、運動する習慣がある人もいきなり運動は危険です。
筋肉が緊張している状態で、トレーニングをいきなり始めると内臓に大きな負担をかけてしまう可能性があります。
自分は大丈夫だろうと過信せず、正しいステップを踏んでからトレーニングをスタートさせましょう。
いきなり運動で起こり得る5つの危険
「準備運動してから体を動かす」このようなステップを踏まない「いきなり運動」では、次の5つの危険性があります。
これから運動を始める人はもちろんですが、今現在トレーニングに励んでいる人も、ぜひ目を通しておいてください。
① 転倒による捻挫・骨折
まず1つ目は、転倒による捻挫や骨折です。
20代、30代といった比較的年齢の若い人でも、20歳を過ぎた頃から徐々に筋力が衰えます。
さらに、あらゆる情報を体に伝達する中枢神経は、加齢とともに「筋肉を動かせ」といった指令をだす反応が鈍るため、急な動きに筋肉がついていけずに次のような結果となります。
急に体を動かす → 筋肉が即座に反応しない → バランスを崩して転倒する
エンジンが温まっていない状態で車を無理に動かすと故障につながるのと同じで、体もいきなり動かすと大きな負担がかかります。
その結果、捻挫や骨折を招く事態になる可能性を高めてしまいます。
② 長引く筋肉痛
2つ目は、長引く筋肉痛です。
筋肉に負荷をかけるトレーニングは、筋繊維を損傷させて回復するといったメカニズム「超回復」を繰り返すことで、結果につながります。
このときに引き起こされるのが、筋肉痛です。
しかし筋肉痛を長引かせてしまうと、次のステップになかなか進むことができません。
なぜなら、筋繊維にダメージを受けた状態でトレーニングをしても、良い結果にはつながらないからです。
いきなり運動は、筋肉に急激な負荷をかけるきっかけとなるため、筋繊維の炎症を長引かせる結果となるでしょう。
仮に痛みをこらえながら無理にトレーニングを続けると、結果がでないだけでなく骨や関節に悪影響を与えます。
このような事態を引き起こさないためにも、準備体操で緊張した筋肉をほぐし、筋肉痛を長引かせない努力が大切です。
③ 急性腰痛症(ぎっくり腰)
3つ目は、急性腰痛症いわゆるぎっくり腰です。
こちらに関しては、いきなり運動をしなくても引き起こす可能性がありますが、急に体を動かすことでリスクを高めてしまいます。
特に、バーベル・ダンベル・マシンを使ったウエイトトレーニングをする際には要注意です。
デッドリフトなどを行う際には、準備運動で体をしっかりと温めて筋肉をほぐしておきましょう。
筋肉が固い状態では急性腰痛症と同時に、怪我をする可能性も高くなります。
④ 肉離れ・アキレス腱断裂
4つ目は、肉離れやアキレス腱の断裂です。
運動になれない人がいきなり体を動かしたり、トレーニングにブランクのある人が急に重いものを持ち上げたりすると、体が柔軟に対応できません。
肉離れやアキレス腱断裂といった怪我を引き起こす可能性が、大きく高まるでしょう。
下半身を中心としたストレッチを事前に取り入れることで、このような強い痛みが伴う怪我のリスクを下げられます。
⑤ 心筋梗塞・脳卒中
最後5つ目は、心筋梗塞や脳卒中です。
いきなり運動では、一番気をつけなければいけない内科系障害となります。
急な運動で体に大きなストレスがかかると、このような命にかかわる重大な疾患を引き起こすきっかけとなってしまう可能性があります。
今の自分の体がどのような状態なのかをしっかりとチェックし、それに見合った準備運動とトレーニングを行うことで、このようなリスクを下げられます。
これから運動を始める人は、必ずドクターや専門的な知識を持つパーソナルトレーナーの、メディカルチェックを受けるようにしてください。
誰でも簡単にできる!運動前におすすめの準備体操
ここからは、いきなり運動のリスクを下げるおすすめの準備体操を2つご紹介します。
誰でも簡単に実践できるものとなるので、ぜひトレーニング前に取り入れてみてください。
ラジオ体操
今でこそ見かける機会が少なくなったラジオ体操ですが、人間の体を柔軟に導く運動がまんべんなく取り入れられています。
小さな子供からお年寄りまで簡単にこなせる無理のない運動を取り入れている点も、高く評価できるポイントです。
トレーニング前にラジオ体操を一通り取り入れれば、いきなり運動でありがちな転倒による怪我も高い確率で防ぐことができるでしょう。
わずか5分程度の体操で全身の筋肉をほぐすことができるので、宅トレを始める前にもぜひ取り入れてみてください。
下半身ストレッチ
下半身には、以下の大きな筋肉が集中しています。
- 大腿四頭筋
- 大臀筋
- 内転筋
- 下腿三頭筋
- ハムストリングス
このようなお尻・太もも・ふくらはぎにある筋肉をしっかりとほぐせる下半身ストレッチは、トレーニング前に取り入れることで、いきなり運動のリスクを下げることができます。
仰向けの状態で可能なもも上げストレッチや、立った状態で両脚を上下に大きく広げて、前脚に体重をかけるストレッチなどを、運動前には積極的に取り入れてみましょう。
バランスボールを使用したストレッチなども効果的にできますよ!
まとめ
いきなり運動は、転倒による捻挫や骨折はもちろん、命にかかわる重大な疾患を招くきっかけとなります。
できる限りの準備体操をしっかりと取り入れ、健康目的で始めた運動が逆効果にならないように注意しましょう。
なお、いきなり運動のリスクを防ぐ「準備体操」や「ストレッチ」のやり方がよくわからない人は、パーソナルトレーナーにご相談ください。
パーソナルジムでは、トレーニングのやり方だけではなく、準備体操や正しいフォームについてもアドバイスを行っています。
ぜひ、気軽な気持ちで活用してみてくださいね!